就労移行支援事業所の10のデメリット!納得してから通所!

移行や就労移行と呼ばれる就労移行支援事業所(以下、移行)には多くのメリットはありますが、当然、多くのデメリットもあります。このデメリットを納得してから通称することが大切であり、途中で辞めることなく就職と長期継続就労を目指すことです。

目次

ボクの経験

今からお伝えするデメリットについては、あくまでボクが利用前体験や実際に通所した体験談をお伝えしますが、他の移行では当然該当しないこともありますので、移行の見学や体験で必ず確認をして下さい。

長期の通所期間

移行によっては、半年や1年という長期間通所しないと求人への応募ができません。また、ステージ制度を取っているところでは、教習所のように各段階をクリアしないと次の段階に進めず、全ての段階をクリアしてようやく求人に応募ができます。

このことを移行の収益目的で、単に利用者を長く利用させていると考えている人がいます。これは大きな誤解とも考えられます。

仮に就職した先で何かあった際に、どんな支援をしていいのか、この利用者の人の仕事をする上でのつまずく傾向などを、移行のスタッフが理解しないと長期継続就労を目指した定着支援が難しくなります。

採用する側も、あまりにも短すぎる期間であると、応募者のことをあまり理解できておらず、何かあった時の支援が上手くいかずに辞めてしまうかと危惧することも考えられます。

応募はオープン求人

訓練プログラムは障害者向けであり、定着支援も障害者枠であるオープンでの就職支援なので、基本的にクローズや一般枠への応募はできません。

もちろん基本的にできないだけであって、全くクローズや一般枠への応募を認めていないということはではないのですが、この場合ですと、就職後の職場定着支援の際に障害を伏せているために、移行は企業側へのアプローチが全くできないことになります。

また、障害者枠だからといって、就労継続支援A型事業所(以下、A型)に進もうとしても、反対されることがあります。A型は一般就労が難しい人が進む場所であり、就労を目指す人が通所する移行の利用者が進むべき道ではないからという理由が考えられますが、実際には、移行からA型へ進んだ人もいます。

人間関係の訓練ができない

良くも悪くも、利用者同士の連絡先の交換を禁止している移行が多くあり、利用者同士仲良くなったとしてもプライベートで交流するのが難しい場合があります。その理由としては、移行は訓練施設であるので友達を作る場ではない、そして、利用者同士でトラブルになっては困ることが考えられます。

そのため、退職理由の上位にあげられる、人間関係のトラブルの対処法や上手な人間関係の築き方などを身につけることはできません。また、この連絡先の交換禁止を移行卒業後の定着支援期間中まで継続する移行もあります。

そして退職理由の上位に人間関係がありますが、それに特化したコミュニケーションの訓練はSSTくらいです。SSTプログラムでは主に仕事で必要な、報告、連絡、相談であるホウ・レン・ソウをテーマにすることがありますが、より難解な問題として他人と対立したとき、他人から嫌われたとき、苦手な人との接し方、トラブルの対処法などは訓練しません。

応募書類のフォーマット

利用者の経歴は様々ですが、移行によっては職歴が多かろうが少なかろうが、全ての職歴を移行が決めたフォーマットの応募書類に記載するところがあります。転職回数が多い場合であっても、職歴を全て記載しないといけない移行もあり、そのため職歴が多い人にとっては転職回数の多さを強調する応募書類になってしまいます。

それなら、嘘をついて応募書類を作成してしまおうと思う方も出てくると思いますが、後々の移行や就職先との信用問題にも関わるので絶対に嘘はやめることです。

そのため、事前に職歴が多すぎて履歴書に書き切れないので期間の短い職歴は省いてもいいのか、もしくは、就職しやすくなるためにどのように職歴を記載すればいいか、と事前に確認することです。

移行通所中は働けない

自治体によりますが、基本的に移行通所中は働くことができないので、障害年金、生活保護、失業保険などの収入を頼りにすることになります。

ただし、自治体によってはある程度は、働くことを認めているところもあります。このある程度とはどの程度なのかははっきりしていませんので、気になる方はお住まいの役所に問い合わせてみて下さい。

通所期間は基本2年間

移行に通所できるのは人生で2年間、最長3年間だけしか利用ができません。この通所できる期間は、就労してリセットされて再度2年間利用できるケースもあれば、人生で一度きりの2年間のケースもあり、これは自治体によって違いますので、入所前に確認しておくことが必要です。

自分勝手ができない

移行に通所するならば、全て移行の進め方に従わないとならないので、ハローワークや障害者転職エージェントを利用して自分でよい求人を見つけたからと言って、自分勝手に応募することは出来ません。

これは、当然と言えば当然なことなのですが、移行のスタッフは利用者が就活に向けての準備をしています。それなのに、利用者がいきなり就職決まりましたので辞めます、というスタンスは社会人として問題があると感じます。

就活の専門家がいない

福祉の専門家はいますが、キャリアアドバイザーなどの就活の専門家がいない移行が多くあるので、就活テクニック的なことを得るのは難しいです。そのため、就職者を生み出せない移行も数多くあるのが現実です。

この理由として大きいのが、精神保健福祉士などが移行に勤めた場合には、移行の収入の加算になるのですが、キャリアアドバイザーでは加算にならないなどと言われています。

満足できないプログラム

お散歩、ヨガ、事業所内の清掃など、全ての訓練プログラムが自分にとって必要とは限らず、また、社会経験がありワード、エクセルのスキルもあるような人には毎日の訓練が退屈です。

そして、訓練として封入作業、封筒への押印など移行の仕事を手伝わされることがありますが、無報酬の訓練を行う移行もあります。もちろん中には少額ですが、報酬のある移行もあります。

移行の収益重視の考え

本人の為ではなく、移行の収益しか考えていないような移行があります。そのせいなのか、退所を申し出ると強く引き止められお説教されます。

また、就職者数のカウントの目標を達成するために、利用者はもっと訓練したいが就職を急がせる移行もあります。

通所前には確認する

移行通所のデメリットをお伝えしていますが、これらをデメリットと思うか、いや、これは就職に向けて当然のことであり、これくらいのことなら問題ないと思う人もいると思います。

移行は間違っても友達作りや遊ぶ場ではありません。あくまでも就職することや長期継続就労を目的とする場と理解することです。

また、これらのデメリットに該当しない移行はもちろんあり、移行に通所する前になぜ自力就活が無理なのか、移行の他に障害者就業・生活支援センター、通称ナカポツや障害者職業センターなどの支援機関の利用を考えることです。

そして、自分はこんな理由で、この移行に通いたいのですが可能ですか、と移行側へ自分の目的を伝えることです。

まとめ

  • デメリットを理解してから通所し、就職、長期継続就労を目指すことです。
  • これらのデメリットに該当しない移行も存在します。
  • 移行に通所する前に、なぜ移行に通所するのかを移行側に伝えることです。
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