就労継続支援B型事業所(以下、B型)とは何か?これは一般就労が難しい障害者が雇用関係を結ばずに働ける施設になります。就労継続支援A型事業所とは全く別物であり、福祉の色が非常に強い施設となりますが、あまり知られていないのでお伝えします。
B型という作業所
障害を持った人が働く施設である就労継続支援事業所には、就労継続支援B型事業所と呼ばれる作業所があります。
ボク自身、今から10年以上前にこのB型で働いていました。昔と違ってB型の状況も変わってしまっているかもしれませんが、その時の情報を元に、B型のお話しをお伝えします。
労働日数や時間
B型での労働日数や時間は、最大でも週5日の一日6時間程度の拘束になります。給与は工賃と呼ばれ、時給制度を採用しているところでは時給200円程度と最低賃金を大きく下回り、完全出来高制の場合では、チラシを一枚折っても数銭、10枚折っても1円程度の工賃です。
月収はどの程度なのかというと、平均で1万5千円であり、2万円の収入があれば非常に優秀な利用者となります。
収入について
勘違いされる方がいますが、1日の収入ではなく、毎日の働ける時間の最大限働いて月収1万5千円です。この収入なので、生活保護受給者や年金受給者、家族の援助を受けている人などが多く働いています。
その代わり、勤怠に関しては非常に緩く、遅刻早退欠勤をしても激しく注意をされることはありません。まだ体調が万全でない人や、時短勤務や軽減勤務でも難しい人のリハビリ的就労施設の位置付けでもあり、働く障害者の中には、お金が第一目的ではなく日中の居場所として利用する方もいます。
仕事内容
仕事内容は、もの作りの内職的な軽作業として、チラシ折り、小段ボール箱の組み立てなどがあり、その他にもパンやクッキーの製造販売や胡蝶蘭の栽培、カフェの運営などで、清掃などの施設外作業もあります。受注している仕事をする事業所が多くあり、そのため納期がありますが、納期に間に合わなそうになったらどうするのかというと、職員が手伝って必ず納期には間に合うようにします。
納期に間に合わせるために、品質の悪い製品を納品してしまうと信用問題に関わってきますので、スピードよりも品質を強く求められます。B型で働くには、直接B型に問い合わせてみるか、役所の障害者の担当部署に問い合わせてみるのが良いでしょう。
求められる障害福祉施設
B型で働く方に中には、重い障害を持ち日常生活にも困難さを抱える人もいます。本来このような人たちにもダイバーシティなどの観点から言って社会で活躍して頂きたいのですが、受け入れ体制が整えない事業所が数多くあります。そこでそのような人たちが活躍できる場としてB型があります。
また、嬉しいことにB型の平均工賃も年々少しずつではありますが上がっています。これは、B型のスタッフの尽力もあることながら、働く障害者の活躍があるからです。
まとめ
- B型の月収は決められた日数、時間を就労して平均1万5千円です。
- B型では、勤怠に関しては緩く自分のペースで通所できます。
- B型の仕事内容は、軽作業的なことです。