応募先は、能力がある人材を採用します。しかし、応募者が応募先の求める採用基準を大幅に上回ってしまった場合は、不採用になることがあります。応募者の能力が高すぎることによって不採用になる、これがオーバースペックやオーバースキルです。
就活・転職市場のスペック
スペックという言葉があります。もともとパソコンなどIT機器の性能を示す言葉ですが、このスペックという言葉を就活・転職市場でも使うことがあります。この場合のスペックとは、本人の学歴、職歴、キャリア、保有資格など応募者の能力のことです。
スペックが高い人材はハイスペック人材と呼ばれ、スペックが低い人材はロースペック人材と呼ばれます。ロースペック人材が採用されにくいのは想像がしやすいかと思いますが、ハイスペック人材であれば採用されやすいのかというと実はそうではないのです。
ハイスペック人材は不利なのか
例えば、パソコンを使用しない単純軽作業をひたすら行う仕事の求人に、前職が売り上げトップの営業マン、一流企業で何人もの人材をマネジメントしていた元管理職、司法試験合格者などが応募した場合に、不採用になるケースもあります。それは採用側に、このような優れた人を採用しても単純軽作業の仕事を長く続けられるのか、そもそも募集職種と応募者がアンマッチではないのかという疑問が生じるからです。
このように、スペックやスキルが高くても採用に至らないケースがあります。これが就活・転職におけるオーバースペック、オーバースキルということです。
職業準備性ピラミッド
しかし、障害者枠での就活の場合、このスペックが重要ということではありません。第一に求める人材はまず体調が安定して休まない人です。その為、あれこれ応募職種に無関係な資格を取得してスペックを上げるよりも、安定した体調を継続させる方が良いでしょう。
これは、メンタル疾患者発達生姜者が長期継続就労をする上での必要なことである、職業準備性ピラミッドでもわかるように、資格取得などよりも、健康管理や日常生活管理がとても大切だということと同じです。
応募先を軽視しない
オーバースペックやオーバースキルであっても、いかに募集職種に対して興味と意欲を持ち貢献したいのかをきちんと説明できれば採用されることはあります。オーバースペックやオーバースキルの応募者が一番注意しなければならないのは応募先を軽視することです。
ハイスペック人材の人には、自分はこれだけの立派なキャリアや資格があるのだから採用されて当然という思いになってしまう人がいます。決してそのようなことがないように謙虚な気持ちで就活をしましょう。
まとめ
- 応募者の能力が高過ぎることが、オーバースペックやオーバースキルです。
- 応募者に一番求められるのは、体調の安定です。
- スペックが高いからといって、応募先を軽視しないことです。