就労移行支援事業所と同じ内容の訓練を受けながら、有期雇用社員として雇用される働き方があります。給料や社会保険の加入もあり訓練を受ける人にとってはメリットがあります。今後、このような訓練スタイルが増えていくのではないかという期待感があります。
訓練受講プログラム
就労移行支援事業所(以下、移行)とは、就職に向けて訓練する場所であり、訓練できる期間は基本的に2年間であり賃金は当然発生しません。そのため移行に通所する際には訓練期間中の生活費を用意するか親などの支援を受けることが求められます。この訓練期間中の生活費の目処が立たないと、移行に通所するのは難しくなってきます。
そこで、移行に通所するように訓練しながら給料を得られるシステムがあればベストなのですが、実は存在します。ハローワーク求人でもレアな求人なのですが、長期継続就労を目標として働きながら訓練を受けるシステムがあるのです。
その数はまだ非常に少ないのがネックではありますが、お金のことで移行に通所できないのであれば、この訓練をしながら働くスタイルはもってこいのシステムと言えます。ただし、移行と違うのは、あくまで働くことが主体ですので、参加するには面接や応募書類の提出があります。
アビリティスタッフィング
給付型訓練就労ともでもいうのでしょか、この働き方を取り入れている代表的な会社が、リクルート系列のアビリティスタッフィングになります。雇用型支援モデルという働きながら賃金を得て実務的な訓練をし、最長1年3ヶ月の期間利用できます。
卒業間近になると就職活動を行い、卒業の時期には新しい就職先を決めているというシステムになります。訓練中には、キャリア面談、就活サポートがあり、卒業後には長期継続就労のフォローを得ることができます。
訓練内容
このシステムの訓練内容ですが、実際の仕事を行う実務的な訓練を行うところもあれば、移行と同じようにビジネスマナー、健康について、そしてワード、エクセルの初歩からのパソコン訓練を行うところもあります。
この時点では、まず、賃金を得ることができること、そして、実務的な訓練ができたり、移行のように基本的なことを訓練できたりと移行に通所するよりはメリットがあります。
デメリットもある
このシステムの唯一のデメリットと言えるのが、移行と違って場合によっては自分で卒業後の長期継続就労のサポートとして、定着支援員を探さないといけないことです。
移行に通所するのであれば、移行のスタッフがそのまま定着支援員とサポートしてくれるのですが、このシステムでは移行のように訓練元のスタッフが定着支援に付けないこともあるのです。
今後この働きながらお金を得るという訓練の仕方はどんどん増えていくのではないかと考えています。
まとめ
- 就職に向けて訓練をしつつ、給料を得ることができる働き方があります。
- 移行の通所での一番のネックは、通所中に収入がないことです。
- 新しい就労スタイルとして、アビリティスタッフィングがあります。