メンタル疾患者や発達障害者の就活において自己分析は当然必要になってきますが、その自己分析において一番大事なのが、自分の障害特性を理解することです。それにより、働く上でどんな合理的配慮が必要になってくるのかが分かるのです。
個人差がある障害特性
この合理的配慮は必ず面接でも聞かれる項目です。なぜ自分の障害特性を理解するのかと言うと、どんな業務が困難なのか、どのようにすれば働きやすいのかなどを、企業側に具体的に説明し合理的配慮をお願いするからです。
障害特性というのは同じ障害でも個人差があり、多くの企業も以前に同じ障害の方を雇用した実績があるからと言って、同じ合理的配慮ではないこと理解していることが多いです。この必要な合理的配慮については、必ず応募書類に記載した上で面接においても再確認される項目です。
わかりやすく伝える
また、自分の障害特性を理解する上で、主治医やカウンセラーに相談したり専門書を読む中で、専門用語を覚えることもありますが、採用担当者がその言葉を知っているとは限りません。
伝え方も、例えば「視覚優位なので、ご指示は書面でお願いします。」であれ「視覚優位」という専門的な言葉ではなく、具体的に「口頭のご指示ではなく書面でのご指示をお願いします。」などと誰でもわかる言葉に変換して伝えましょう。
そして、障害名も専門的な名所だけ伝えるのではなく、一般的に認知されている名称の記載も必要で、広汎性発達障害受動型、ASDであれば、一言、発達障害と伝えましょう。
ボクのケース
では一例として、ボクの障害である発達障害(自閉症スペクトラム障害)の働く上で関係のある障害特性を見てみまししょう。
- 口頭の指示が苦手。
- 集中しやすい反面、心身共に激しく消耗し疲れやすい。
- 人になれるまでに時間がかかる。
- マルチタスクが苦手。
- 小さなことを気に病むことが多くあり、悩みを抱え込みやすい。
具体例
これらになりました。そして、これらの自分の障害特性から、働く上でどんな合理的配慮が必要なのかを導き出し、求める配慮事項としては以下のようになります。
- 指示は書面で具体的にいただくか、メモをとる時間をいただきたいです。
- 1時間に1回、5分程度の休憩を頂きたいです。
- 周囲とは一定の距離を保ち、丁寧な関係で接したいです。
- 電話対応はご遠慮いただきたいです。
- 定期的に相談する時間をいただきたいです。
配慮事項を伝えたら、最後に「これらの配慮をいただけましたら、与えられた仕事に対して、十分なパフォーマンスを発揮でます。」「これらの配慮をいただいた上で、御社(書面では貴社)で貢献したいです。」などと締めくくるのです。
自分だけの配慮
もちろん、同じ自閉症スペクトラム障害、ASDであっても特性が全く同じとは限りませんし、ASDであってもADHDの特性を持っている人もいることもあり、個人個人障害特性は違うということです。
そのため、どのような合理的配慮を求めてよいのかわからなくても、誰かの真似をするのではなく、必ず自分だけの合理的配慮を伝えることが大切で、どうしても、自分の特性がわからないのであれば、主治医に聞くのも一つの手段です。
まとめ
- 障害者枠で働くのであれば、合理的配慮は絶対に必要です。
- 合理的配慮を伝えるときには、一般的に分かりやすい言葉で伝えます。
- 自分が求める合理的配慮を伝えます。