働いたことがある就活者にとって、必須となる応募書類が職務経歴書です。この職務経歴書ですが、ただ単に時系列で職歴を書けばよいというものではなく、読み手である採用担当者が理解しやすく作成する必要があります。そのポイントをお伝えします。
5つの職務経歴書
職務経歴書の種類は、編年式、逆編年式、キャリア式、ハイブリッド式、フリースタイル式の大きく5つあります。一般的には自分の職歴を古い順、時系列で記載する編年式で作成することが多いです。
しかし、単にただやってきたことを時系列で並べただけの職務経歴書は、アピール効果が低い職務経歴書となってしまいます。
会社名
職務経歴書には、以前、雇用されていた社名を記載するのですが、単に社名だけを記載しても読み手である採用担当者には何も伝わりません。会社の規模や知名度、ブランドなど、いわゆる社格がある会社であれば、採用担当者には、立派なところにいたんだな、大きな会社にいたんだな、程度は理解できますが、これも漠然としています。
そこで、社名に付け加えるのが、「事業内容」「従業員数」「資本金」「売上高」「上場か非上場か」などの項目です。これらの記載があるということで、採用担当者は大体のイメージをつかむことができます。
注意点
注意点としてあげられるのが他業界への転職であれば、専門的な業界用語を使用せず、一般的な言葉に変換することです。相手が理解しやすい応募書類を作成するというのは、相手への配慮でもあり協調性や社会性があることに通じる一面もあります。
また、主観で作成してはいけません。例えば、チーム全体の信頼を獲得しました。というのは主観でしかありません。実は、それほど信頼を得ていなかったのが事実かもしれないからです。チームのリーダーの役割を得て働いたなどと客観的に伝えることがよろしく、具体的に伝えるには、「数字」を使うことがベストであり、10人のチームの中でリーダー職として勤務とします。
意外なこととしては、社内コンクールなどの受賞歴です。これを伝えるには、どれほどの難易度であり、希少性があるのかを相手が理解できるように伝える必要があります。
相手が知りたいこと
職務経歴書は過去の実績をつらつらと書きつづっていくよりは、これから環境が変わっても実行できることをアピールしていくことが大切です。自分自身が考え工夫し実行したこと、それが自分の知識となって環境が変わっても実現できることを示すのです。
そして、必ず行ってほしいのが、職務経歴書は1回書いたら終わりではなく、応募先ごとにカスタマイズし、応募先企業のニーズに応じて、協調する箇所やアピールポイントを変えていきます。
接点
職務経歴書は「自分が伝えたいことを余すことなく伝えるもの」ではなく、「相手が知りたがっていることに応えるもの」と意識します。それをするためには、自分と応募先の接点探しが必須となります。
自分の経歴と応募先に何かしらの接点を見つけたら、それに関すること、あるいは今後の目標としてボリュームを持って伝えます。そのボリュームが多くなった分、接点の低い部分、関連性の低い部分は簡略化していきます。
理想としてはA4用紙2枚までなどとも言われて、職歴が多い人には、多くのことを記載できないかもしれませんが、接点をうまく見つけて必要なことと不要なことのボリュームを調整していくことです。
まとめ
- 職務経歴書は、ただ時系列に書けば良いものではありません。
- 職務経歴書には、これから実現できることを記載します。
- 自分の経歴と応募先の接点を必ず見つけることです。